今日は、最近マイブームのゴールデンサークル理論について触れたいと思います。
リハビリの現場でセラピストは可動域訓練をして、歩行練習をして、これで自宅復帰ですねと嬉しそうに話をしても対象者の方がぴんと来ていない。
自分が興味のあることについて行動を始めても、仲間がついてきてくれない。
そんな、リハビリテーションにおける患者さんとの目標共有や職場におけるチームビルディングなどの参考になると思います。
ゴールデンサークル理論とは
上の図のように説明されることが多いです。
人を動かすのは「WHY」、なぜの部分といわれています。
それはこんな風になりたい、したいなど、脳の深層的な欲求であり、うまく言葉にはなりにくいものかと思います。
僕であれば、「大人が大人としての責任を果たし、成長し、社会貢献できる世の中にしたい」という「WHY」があります。
言葉にしてみても、もっといい言葉がありそうとか、表現の仕方が違うなと感じますが。。。でもこのWHYを達成できるようにずっと社会人をやっていると思います。
そのためにHOWとして、僕自身が向上することを楽しむこと、勉強会や仕事を通じて向上できる楽しさを共有すること、WHATは自己研鑽、後輩への指導、情報発信、実技練習をするといった具合になります。
一度整理します。
WHY : 大人が大人としての責任を果たし、成長し、社会貢献できる世の中にしたい
HOW : 僕自身が向上することを楽しむこと、勉強会や仕事を通じて向上できる楽しさを共有すること
WHAT:自己研鑽、後輩への指導、情報発信、実技練習をする
といった感じでしょうか?
WHATは普段やっている行動が挙がりやすいので、そこばかりに集中していると目的への道のりが遠くなったり、そもそも目的を忘れてしまったり...
僕が後輩指導であった場面でもう少し具体的に説明してみようと思います。
失敗例
リハビリの仕事での失敗例をご紹介します。
後輩:患者さんに対して下肢の固さがあったので関節可動域訓練や運動療法にて対応していました。
僕:ほうほう、でもこの人転倒を繰り返している人だよね?そもそも目標とか介入開始のオーダーって覚えてる?
後輩:・・・忘れてました。目標は転倒が減ればいいと思います。
僕:じゃあオーダーについてはもう一度確認してね。目標に関しては転倒をなくしたいの?仕方がないから転倒しても大丈夫な状況にしたいの?
後輩:なんとなく減ればいいかと・・・
僕:たとえ減ったとしても、外傷になってしまったら取り返しがつかないよね。転倒が仕方がないと考えれば外傷ができない環境設定もできるようね? ・・・・・・
といった会話です。僕が伝えたいポイントは
①後輩は可動域訓練や運動療法などのことへの意識が強い(WHATへ集中している)
②僕は目標設定の曖昧さへ指導している(WHYの明確化)
③会話を通して患者さんと後輩セラピスト間で目標が曖昧になっていることのデメリット
特に③に関しては、よくあるのはセラピストだけが一生懸命になって、患者さんが状況を理解できていないことがよく見られます。なぜその介入をしているのかを共有できていれば、患者さんも積極的に介入に望めます。
以上の事から、目標に対しての会話や評価を患者さんと行う、目標への問題点の共有、問題点への介入方法の提示この順番で進んでいくことが重要と考えます。
身の回りで工夫できること
先ほどはセラピスト向けにお話をしましたが、皆さんが共通で行えることもご紹介します。
それは「WHY」からはじまる自己紹介です。
①私は「・・・・のような世の中にしたい」「・・・・・のようなひとになりたい」。といった目標を宣言する
②その目標を達成したいと思ったエピソードの紹介
③その目標に対して行動していることを説明する
ここでのポイントは比較的①の目標の宣言はできることが多いです。
②、③は日々実践している人でないと曖昧になりやすいです。
ちなみに会社で採用する基準はこれがはっきりしているかどうかです。
ぜひ一度意識的に取り組んでみてください。
きっと仲がいいと思っていた人通しでも「そんなことを考えてたんだ」「あなたのことをもっと応援したくなった」とか密度の濃い時間を過ごせるかと思います。
まとめ
いかがでしょうか?
人と関わるうえで重要な視点としてゴールデンサークル理論を提示してみました。
説明が不十分だったり、実例がもう少し聞きたいなどあったら是非コメントに残していただければと思います。
きっとあなたの周りの人間関係がよくなると思いますので、実践してみてくださいね。
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